ランキング仕様変更について思うところ

2008年8月1日
ニコニコ動画のランキングが大きく変わりました。
 
1時間毎更新の通算マイリストランキング(以下、旧ランキング)
がデフォルトでしたが、
変更後はデフォルトが1週間分のマイリストランキングとなり、
1時間毎と新着のマイリストランキングは廃止されました。 
この変更によって不満の声を上げるユーザーも少なくありません。
でも、私はこれで良かったと思っています。
その理由には「流行動画の周知」や「ブームの延命」などありますが、
最も大きいのが「工作・逆工作の無力化」だったと思います。
 
旧ランキングではAM6時にポイントのリセットが行われます。
つまり、5時までのポイントを全て0にして、そこから6時までに
加算されたポイントでAM6時のランキングが表示されるわけです。
これを利用して5時〜6時までの間に多くの組織票を投入して、
6時のランキングで上位を狙うのが「工作」です。
旧ランキングは多くの人が動画を観る指針にしていたために、
ランキングに入ると再生などの数値の伸びは非常に大きいものでした。
そのためランキングに入れようとこのようなことを行っていたのです。
ですが、私はこの行為自体は特に悪いことではないと思います。
自分の応援する動画を多くの人に見せたいという行動はポジティブです。
 
ただし、問題なのがもう1つの「逆工作」
これは5時以前に予め、特定の動画に多くのマイリストを入れておき、
6時までの間に一気にマイリストから削除することで、
マイリストをマイナスにして、ランキングから追い出す行為です。
これによってランク外へ追いやられた動画は再生を増やせず
そのまま埋まってしまうことがかなりありました。
新ランキングになってからよく言われている「循環が悪くなった」
というのはデフォルトが週刊になったということと、
逆工作によって追い出されていた良動画が多くの人の目に触れる機会が
増えてランキングに残るようになったからという面もあると思います。
 
このような一部のユーザーによるランキング操作が可能な旧ランキングは
「ランキング」とは言えません。
ランキングは結果なんですから、結果が気に入らないからといって
ほんの少しの手間で操作できてはいけないんです。
ただ、もちろんこの仕様にも欠陥はあります。
それが「新着動画の機会損失」です。
 
ちょっと調べてみたところ
8月4日5時のデイリーランキングTOP100内で
8月3日UPの動画は20個、8月2日UPの動画は15個(合計35個)に対し、
7月28日5時のデイリーランキングTOP100内で
7月27日UPの動画は24個、7月26日UPの動画は32個(合計56個)でした。
明らかに新着動画が減っています。
しかも、
前者は新ランキングですからデイリーを観ている人の割合は
旧ランキングを観ている人の割合より少ない可能性が高いです。
(もちろんこんな1点データでは何も語れないという意見はあると思いますが)
この新着動画のアピールに関しては今後対応していかないといけません。
運営の方々にはさらなる努力をお願いしたいですね。
 
余談ですが、私がこのサイトを作ったのも新ランキングになって
今まで以上に個人のマイリストが重みを増すようになったと実感し、
出来る限り新着動画にはマイリストしていこうと考えたためです。