じっくり語り語られてみよう エントリーNo.15

イベント 『じっくり語り語られてみよう』 に参加し,
作品について語っています.
作品へのネガティブな表記・ネタばれを含む場合がありますが,
イベントの趣旨に乗った上での記述とご理解ください.
他の方の語り記事一覧 → 『No.15: Top Gun Anthem
 

 
赤菱P
 
 
まず、語る側である私の事前情報を。
1:「アイマス」の遍歴は↓をご参照ください。
 
マイリストから見るアイマスにハマっていく過程
http://d.hatena.ne.jp/sabushin/20081011/1223715653
 
2:「赤菱P」に関しては今回が初めてです。
3:「トップガン」に関しては「観たことはあるが、よく覚えてない」程度。
このような人間が語ります。参考にする・しないはおまかせします。
 
続いて、語られる側の赤菱Pによる【語り視点の注文】を確認。
動画中の美希のセリフから音声を消してありますが,付けていた方が良かったか?
 

 
まず、この作品を作りに当たって赤菱Pは
曲を選択→ストーリー系で作ろう→美希のアイドラに合いそうだ
という経緯で作られたとブログで語ってました。
曲の持つイメージが美希のアイドラのストーリー性に合うと感じられたのでしょう。
しかし、私は美希のアイドラを知りません。
そこで手始めに、この作品をじっくりと観てアイドラのストーリーを
追っていくことにしました。
 
○最初の3枚のSSと美希のセリフ「プロデューサーのバカッ!!」
ラストライブに失敗してしまった美希の失意と決別
 
○美希との出会い
ダンスシーンからの切替で色調をモノクロにして出会いを思い出している
 
○2人の会話
「ハニーと呼んで」など軽口を叩いたりした楽しい思い出
 
○Pさんに決まり!
このセリフの後から曲調が変わるところで、
一気にストーリーを押し進めている
 
美希のセリフは
「すっごく悲しそうな顔をしていた」
「ひとりぼっちにしちゃいけない」
「ミキがなぐさめなきゃ」
これに対してPは
「出来の悪いPについては不幸になる。
そんな奴とは出会わない方がいい。
違う未来を選べばもっと幸せになれるかも。」
 
○美希の決断
曲の盛り上がりと同時に美希とPの会話。
もう1度プロデュースをお願いする美希。
「アイドルにならない道に幸せなんかない。
ミキの幸せはここにしか、Pさんのそばにしかない。」
 
 
ここまで観て自分なりにまとめると、
ラストステージの失敗に怒りを表す美希。
美希との出会いを思い出す。美希に同情されるプロデューサー。
自分の不甲斐なさを恥じ、美希との別れを仄めかす。
美希に怒られたプロデューサーはこれで終わりだと思ったことだろう。
しかし、美希は戻ってきた。もう一度やり直すために。
今まではプロデューサーに情けをかけていた美希が
プロデューサーに言われ考えた結論は
「対等な関係になること」だったから。
だから、最後のステージ失敗について何も言わないPを叱咤した。
可哀相と思っていたら怒らないだろう。美希は諦めていなかった。
「ツライ未来があったっていい。いつか明るい未来に変わるまで…
何度だってやり直す覚悟あるんだから。だからミキ、ずっと一緒にいたい!」
 
挫折と栄光(への道)というテーマとして、凄く良いストーリーですね。
曲の変わり目でストーリー展開もはっきりしているし、とても引き込まれました。
 
ただ、1つ気になったところは
Pが美希に諭すシーンから次の美希がPに「もう一度」と言うシーンまでに
もう少しタメが欲しかったと思いました。
美希が自分なりの考えを持つに至る時間がシーン間の時間で
表現できるかなと。
 
 
それでは、本題の「セリフありバージョン」について
セリフがあるシーンは
○冒頭の「プロデューサーのバカッ!」
○見せ場前の「その人は少し〜」
○ラスト全て
 
という具合ですね。
赤菱Pは「セリフありの方が良い様な気がした」とブログで書かれてますが、
「どのような点でセリフなしよりも良かった」と思ったのでしょうか?
別にセリフありが悪いと言っているわけではなく、
製作者である赤菱Pの具体的な考えを聞きたいと思いまして。
 
私の方で想像すると、
○アイドラシーンの中で強調したいところが伝わりやすい
○美希の良いセリフに感情が乗る
◎セリフなしよりもストーリーがわかりやすい
このあたりでしょうか。
 
ただ、一番の見せ場前にセリフが入ったことで、
私は「曲を食った」と感じました。
確かにセリフ後から10秒の間があり、曲(と動画)の方に注意が戻りますが、
それでも冒頭以来のセリフ入りで曲へ意識を戻すには厳しい気がします。
曲→セリフ(0:27〜0:31)→曲→セリフ(3:00〜3:15)→曲→セリフ(3:31〜)
と、後半の曲部分がとても短いため、ダンスシーンの見せ場が
印象に残りづらくなってしまうのではないかなと思いました。
 
ストーリーをよりわかりやすくするならむしろ、出会いのシーンや
同情しているシーンでもセリフがある方が良いかもしれません。
もっと美希の声を大きくするのも良いですね。
 
あとは赤菱Pが曲とアイドラのどちらを重視するかの問題だと思います。
でも、私は曲に意識が集中した「セリフなし」が良く感じられました。
以上です